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ユサコ株式会社 ひらめきの となりに いつも ユサコナレッジ・サーキュレーション
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デザイン

学会ポスターの地の色と図の色|対比と同化で色は変わって見える(第4回)

画面の上で一色ずつ選んだ色を紙面に並べると、思っていた色と違って見えることがあります。色は単独で見えるのではなく、隣やまわりの色との関係で見えるためです。第4回では、色が離れて見える「対比」と、色が近づいて見える「同化」の2つを取り上げ、ポスターの地の色と図の色を決めるときの注意を解説します。

— 対比と同化から、地の色と図の色を決める

ポサコデザインシリーズ③:ポスターの色彩 | 所要 約6分 | ポサコ

原則 1同じ色でも、まわりの色で違って見える(同時対比)

同じ色が、まわりの色によって違って見える現象を同時対比と呼びます。三属性のそれぞれで起こります。

  • 明度の対比:暗い地の上では明るく、明るい地の上では暗く見える
  • 色相の対比:まわりの色の色みから遠ざかる方向に、色みがずれて見える
  • 彩度の対比:灰色の地の上ではあざやかに、あざやかな地の上ではくすんで見える
明度の対比 中の灰色は同じ値。右の方が明るく見える 彩度の対比 中のくすんだ赤は同じ値。左の方があざやかに見える
中の正方形は、左右で同じ色の値です。まわりの色によって、明るさとあざやかさの見え方が変わります。

同時対比は古くから知られている現象です。19世紀のフランスの化学者シュヴルールは、織物の色が隣の糸の色で変わって見えることを研究し、1839年に「色の同時対比」の語を書名に入れた本を出しています。

原則 2色は、実際に置く地の上で選ぶ

同時対比があるため、色見本だけを見て選んだ色は、紙面に置くと見え方が変わります。強調色やマーカーの色は、実際に置く地の色の上で確かめてから決めます。

  • 図の強調色は、図の地(白や薄い灰)の上に置いて確かめる
  • 見出しの帯の上に強調色を置くと、帯の色との対比で色みがずれて見える。帯の上には強調色を置かず、白か黒の文字だけにする
  • 灰色の地の上では、くすんだ色もあざやかに見える(彩度の対比)。図の地を薄い灰にするときは、強調色の彩度を少し控えても十分に目立つ

原則 3細い線と小さな文字は、地の色に近づいて見える(同化)

対比とは逆に、細い線や小さな模様は、まわりの色に近づいて見えます。この現象を同化と呼びます。細い要素ほど同化が起こりやすく、地との差が実際よりも小さく見えます。

避けたい:細い線と淡い色 反転授業 線が地に溶け、2本の区別もつきにくい 伝わる:太い線と明るさの差 反転授業 従来講義 太さと明るさの差で、遠くからも見える
細い線は、色の値が同じでも地の白に寄って淡く見えます。ポスターの図は、線を太く、色を濃くして、地との明るさの差を大きく取ります。

ポスターでは、論文やスライド用の図をそのまま貼ると、線や点が小さくなります。同化の影響を受けやすいのはこの場面です。

  • 図の線と点は太く・大きくする。細い線は、色ではなく線の種類(実線・破線)で区別する
  • 図の中の文字は、淡い灰ではなく濃い灰か黒にする
  • 小さな凡例の四角に、似た色どうしの区別を担わせない。名前を線の脇に直接書く(ポサコデザインシリーズ②の第2回)
!ありがちな失敗
症状:紙面全体の地を、はっきりした色で塗る。

紙面全体の地に色があると、図の白い地との境目が目立ち、図の色も地の色との対比で変わって見えます。紙面全体の地は白か、ごく淡い色にします。節を区切る色面を使うときは、1色目のごく淡い濃淡にします(ポサコデザインシリーズ①の第4回)。

今日からできるチェックポイント

  • 強調色とマーカーの色は、実際に置く地の上で確かめたか
  • 見出しの帯の上に、強調色の文字を置いていないか(白か黒にする)
  • 図の線と点は、ポスターに置いた大きさで十分に太く・大きいか
  • 図の中の文字は、濃い灰か黒か
  • 紙面全体の地は、白か、ごく淡い色か
ポサコで実践するには

紙面の上に図を置いて、全体で確かめる

  • 全体のプレビュー — 図を紙面に置いた状態で、色の見え方を確かめられます。
  • 図の差し替え — 作図ソフトで線を太くした図に、同じ枠のまま差し替えられます。
図を貼ると色が違って見えて、直し方が分からないとき。 チャットで相談する →AIが応答します
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テンプレートに沿って入れ替えるだけ。学会前でも、形になったポスターから始められます。

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次回は「A0の大きさと会場の光」です。画面の小さな見本で選んだ色は、A0の紙面では違って見えます。面積と光と印刷による色の変わり方を解説します。

※本記事の図は、ポサコの作例用に自作したものです。研究データはすべて架空です。同時対比の歴史は、Chevreul, M.-E. (1839). De la loi du contraste simultané des couleurs et de l'assortiment des objets colorés. Paris: Pitois-Levrault によります。