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ユサコ株式会社 ひらめきの となりに いつも ユサコナレッジ・サーキュレーション
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デザイン

学会ポスターの棒グラフ・折れ線グラフ|部品をいったん外し、4か所を直す(全5回・第2回)

ポスターでいちばんよく使うのが、棒グラフと折れ線グラフです。そして、いちばん雑になりやすいのもこの2つです。作図ソフトの初期設定のまま貼ると、凡例と図を往復しないと読めません。軸は途中から始まり、文字は1m離れると読めません。第2回では、初期設定の図を「部品をいったん外し、4か所を直す」手順で、結論が見える図にします。

— 部品をいったん外し、4か所を直す

シリーズ:グラフ・図表の見せ方(全5回) | 所要 約7分 | ポサコ
Beforeの棒グラフ。凡例つき、縦軸が40点から始まり、軸の文字が小さく、ソフトの初期設定の青とオレンジ。
Before:作図ソフトの初期設定のまま。凡例つき、縦軸が40点から始まる、軸の文字が小さい、初期設定の2色、誤差線が何を表すか書いていない。
Afterの棒グラフ。縦軸0始まり、群名と値を棒の脇に直接書き、反転授業の棒だけ強調色、軸の文字を大きく。
After:縦軸の目盛りは0から。群名と値は棒の脇に直接書く。強調は1本だけで、残りはグレー。軸の文字はポスター上で読める大きさにする。

どちらも同じデータです。Beforeは「事後の得点」を、Afterは「伸び(事後−事前)」を描いています。伝えたいことが「伸びの差」なら、差を直接示す図にします(第1回)。そのうえで、図の整え方を見ていきます。

原則 1作図ソフトで、初期設定の部品をいったん全部外し、必要なものだけ戻す

この原則と次の原則2は、ポスターの上では行いません。図を作るソフト(PowerPoint、Excel、統計ソフトなど)で行います。作図ソフトの初期設定の図には、データ以外の部品がたくさん付いています。枠線、目盛線、凡例、影、立体効果、すべての点に付いた数値などです。これらをいったん全部外し、読むのに必要なものだけを戻します。部品を足すのではなく、外すところから始めると、図は整います。

  • 外す:外枠、縦の目盛線、影・グラデーション・3D、すべての点に付いた数値
  • 薄くして残す:横の目盛線(薄いグレーにする。読み取りたい値の方向と直交する線だけ)
  • 戻す:軸の名前と単位、人数(n)、基準線(0や100など。要るときだけ1本)

原則 2作図ソフトで4か所を直す

1
目盛りは0から
棒グラフの目盛りを途中から始めると、差が大きく見えます。棒の長さを値に比例させます。
2
凡例を使わない
群名は棒や線のすぐ脇に直接書きます。凡例と図を往復しなくて済みます。
3
値の順に並べる
項目に自然な順序がなければ、値の大きい順に並べます。時系列や段階は並べ替えません。
4
軸の文字を大きくする
ポスターに置いた大きさで24pt以上にします。作図ソフトの初期設定の大きさでは、ほぼ必ず小さすぎます。

1. 棒グラフの目盛りは0から始める

棒グラフは、長さで値を比べる図です。縦軸を40点から始めると、60点と70点の棒の長さは2対3になります。実際の差(1.17倍)より大きく見えます。差が小さくて棒では見えないときは、目盛りを途中から始めるのではなく、棒をやめて点で示します(ドットプロット)。点は位置で値を示すので、目盛りが0から始まらなくても誤解を生みません。

2. 凡例を使わず、棒や線のすぐ脇に名前を書く

凡例は、色と名前の対応表です。読み手は、図と凡例を往復しながら読むことになります。ポスターは短い時間で読まれるので、往復のぶんだけ伝わらなくなります。群名は棒の下か脇に、値は棒の先端に直接書きます。折れ線グラフなら、線の末端に名前を書きます。

3. 並び順に意味を持たせる

項目に自然な順序(時間、用量、段階)があるときは、その順を崩しません。順序がないとき(群名、診療科、地域など)は、値の大きい順か小さい順に並べます。作図ソフトが入力順に並べたままだと、棒の高さが不規則に上下します。読み手は、差を探すところから始めることになります。

4. 軸の文字を、ポスターに置いた大きさで確かめる

作図ソフトの画面では読めても、ポスターの上に縮小して置くと、軸の文字は小さくなります。ポスターに置いた状態で24pt以上(A0判の場合)を目安にします。本文(32ptが基準)より少し小さい程度までが、読みやすい範囲です。確かめ方は、ポスター全体を画面上で25%程度に縮小し、軸の数字が読めるかを見ることです。

項目名が長くて軸の文字が斜めや縦になるときは、横棒グラフにします。斜めの文字は、読み手に首を傾けさせるだけです。

原則 3折れ線グラフは、線の太さ・名前の位置・本数を整える

避けたい:6本を1枚に、凡例で区別 A群 B群 C群 D群 E群 F群 伝わる:注目の1本だけ色、名前は線の末端に A群 他の5群
折れ線グラフは、4〜5本までが読める範囲です。それを超えるときは、注目する1本だけに色を付けて残りをグレーにするか、図を分けて縦軸の範囲をそろえます。
  • 線は目盛線より明らかに太くする。ポスターでは、画面用の2〜3倍の太さが目安
  • 名前は線の末端近くに書く。名前の上下の並びは、線の並びと同じにする。凡例は使わない
  • 本数は4〜5本まで。超えたら、注目の1本だけに色を付けるか、図を分ける(縦軸の範囲はそろえる)
  • 欠けた時点は線でつながない。測った点に印を付け、欠測の区間で線を切る
  • 順序のない項目を線で結ばない。群名や診療科を線でつなぐと、実際にはない連続した変化があるように見える。棒グラフにする
!ありがちな失敗
症状:棒ごとに違う色。6本の棒が6色。

色で群を区別しているつもりでも、読み手には「どの棒を見ればよいか」の合図が消えています。強調したい棒だけに色を付け、残りはグレーにするのが基本です。配色は第4回で扱います。

今日からできるチェックポイント

  • 枠線・縦の目盛線・影・3D・すべての点の数値を外したか
  • 棒グラフの目盛りは0から始まっているか(差が小さければ棒グラフをやめて点にする)
  • 凡例を使わず、群名と値を棒や線のすぐ脇に書いたか
  • 順序のない項目は値の順に並べたか(時系列・段階はそのまま)
  • ポスターに置いた大きさで、軸の文字が24pt以上あるか
  • 折れ線グラフの線は4〜5本までか。欠測の区間で線を切っているか
ポサコで実践するには

直した図に、その場で差し替えられる

  • 図の差し替え — 作図ソフトで直した図をPNGで書き出し、ポスター上の図のセルに入れ直すだけ。配置とキャプションはそのまま残ります。
  • 全体プレビューで縮小確認 — ポスター全体を縮小表示して、軸の文字が読める大きさかをその場で確かめられます。
自分の棒グラフのどこを直せばよいか迷うとき。 チャットで相談する →AIが応答します
個人で発表される方へ

まずは無料で試してみる

テンプレートに沿って入れ替えるだけ。学会前でも、形になったポスターから始められます。

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研究室・機関でご利用の方へ

研究室で品質をそろえたい

メンバーが作るポスターの質がバラつく、指導に時間がかかる——テンプレートを研究室で共有できます。

グループ利用の相談をする

次回は「表」です。数字を読ませたいときは表、差を見せたいときは図。表を残すときの整え方と、表を1枚の図に変える手順を解説します。

※本記事の図は、ポサコの作例用に自作したものです。研究データ・氏名・所属はすべて架空です。文字サイズの目安はA0判を前提にしたポサコの制作基準によります。図の原則は一般的な作図・視覚化の考え方と、Web上で全文が公開されている Claus O. Wilke『Fundamentals of Data Visualization』に基づいています。